「見えない物を見えるようにする」

 本日、鳥取自然に親しむ会会長の清末忠人(きよすえ ただと)先生(鳥取市在中)をお招きし、2年生対象に理科の授業をしていただきました。清末先生は、「日本の植物学の父」と称され、朝ドラ「らんまん」のモデルとなった「牧野富太郎博士」と交流のあった最後の人とも言われる著名な先生です。そのような著名な先生が「なぜ大山中で授業を?!」と不思議に感じられるかと思いますが、前田校長先生が最初に勤めた学校の校長先生として清末先生がいらっしゃったという縁からだそうです。

今日は、2年生2クラスに「火山の噴火」について実験を通して授業をしてくださいました。

「大山は、いつ噴火したと思いますか?」の問いから授業が始まりました。
約10万年前に噴火したそうです。
「今日は2つの実験を通して、噴火の様子について学習します。」
「噴火の種類は大きく2つに分けられます。」
図解しながら分かりやすく説明してくださいました。
更に、噴火によってできた実物も見せてくださいました。
「これは大山の噴火の際にできた水のかたまりの化石です。」
「偽化石というものです。」

実際に触ったりして生徒も実物に興味津々な様子でした。

いよいよ実験です。
まずは「炎が吹き上がるタイプの噴火」です。
材料を慎重に混ぜます
大山に見立てた山の模型に挿入
薬品を少し入れると・・・・
炎が吹き上がり、噴火の様子が再現されました。

つづいて「地面が盛り上がるタイプの噴火」
先ほどより少し低い山の模型に材料を入れます。
モコモコと沸き上がり地面のような物が出来ました。

授業の後半では、生徒からの質問などに丁寧に答えてくださいました。
「大山の火山灰はどこまで影響があるのですか?」
「噴火したら2000mくらいまで噴煙が上がります。
鳥取砂丘だけでなく、遠くは長野県・新潟県まで影響がありますよ。」


清末先生が最後に話された言葉が印象に残りました。
「理科の実験で大切なことは・・・・・・・
『見えない物を見えるようにする』
『小さい物は大きく、大きい物は小さくする』ことです。
実験を通して、様々な視点で見る力が育ち、
そのような視点で生活することで、
自分たちの力で様々なことを解決できるようになります」

生徒に分かりやすく丁寧な説明で、時にはユーモアを交え
とても御年91歳とは思えないエネルギッシュな授業をしてくださいました。
とても貴重な時間となりました。

清末先生 ありがとうございました。